マミズクラゲの入手法

マミズクラゲの入手法?


現在、ペットショップなどにマミズクラゲが流通している、という話は聞かないので、野外採集にたよるしかないと思います。(15年ほど前、行き付けのペットショップに成体のマミズクラゲが10個体ほど入荷したことはありました。それ以来はみたことありません)現在私が飼っているマミズクラゲは、我家のコンゴツメガエルの飼育槽に発生したもの。2年ほど前、カエルのオタマジャクシの餌として与えたミジンコかイトミミズに混入していたポリプがろ過槽内で増殖し、ある日クラゲが大量発生したので気がついた、というわけです。私個人の見解としては、ポリプはそこら中の池や沼などにいるのではないでしょうか。また、淡水魚や熱帯魚を飼育している水槽にも、よくよく見ればクラゲが発生しているのではないでしょうか。まず、探してみましょう!貴重な発見につながるかも知れません。

方法その1 ポリプを探す

かつてマミズクラゲが発生した、という記録がある池や沼の底の小石、落ち葉などを採取してみる。
発生後に農薬や塩素の影響をうけていなければ多分ポリプがみつかるはず。
もしみつからなくても、しばらく捨てないで水といっしょにビンにでも入れて、稲のわらや米粒などほうりこんでおけば、アメーバやらゾウリムシやらヒドラやらわいて、それはそれで楽しめるかもしれません。
(将来クラゲの餌になる微生物がわくやもしれません。)
追記:実際にやってみた。(1999年8月)まさにマミズクラゲ成体が発生中の池の水底の木の枝などを採取して持ちかえってみた。ポリプは発見できなかったが、ヒドラ、ラッパムシ、淡水コケムシなどは嫌というほどいてなかなか楽しい。しかし、数日放置したら生木が腐敗しはじめ、ゾウリムシなど発生し始め蓋をあけるのが恐いほどの状態になってしまった。石ころなど無機物拾ってくる方が無難かもしれない。
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ポリプ発見!
愛知県岡崎市の池にて、小指の先ほどの石ころを10個ばかり拾って半月後に観察したら、非常に小さいポリプを発見!やってみるもんですね。


方法その2 クラゲの幼体をさがす

夏場なら、水面近くの水をプランクトンネットですくってみれば、1mmくらいのクラゲがみつかるかもしれません。プランクトンネットのかわりに、バケツとナイロン製茶漉しかブラインシュリンプ濾し器でも役に立つでしょう。水ごとコップなどに移し、沈殿物がおちついたところで光源にすかすように見れば(直射日光以外!)クラゲは見えるはずです。この方法は、手当たり次第の池等でやってみる価値があります。なぜなら、マミズクラゲの発生の報告は、ほとんどが生殖腺が発達した成体で、大量に発生した場合であり、同じ池で毎年発生することが無いことからみてこのような状況は天候など諸条件がそろったときに起こるものだろうと考えられるからです。飼育環境下では、クラゲは大量発生することもありますが、常時わずかなクラゲは発生しています。これらは自然環境下ではさらにわずかに生き残るだけでしょうし、発生したばかりのクラゲは透明で、まず肉眼ではみつからないでしょう。過去に例がないのは、調べてみようとした人がいなかったからかもしれません。


方法その3 水槽内をしらべる

水槽内でクラゲが発生したのも、以前に何例かあったそうです。あなたがもし水槽をお持ちなら、その中にもクラゲがいるかもしれません。
しかも、毎日発生していてあなたが気が付かないだけかも…..さっそくしらべてみましょう。
a.ナイロン製茶漉しかブラインシュリンプ濾し器をろ過装置など水がまわるところにセットし、毎日しらべる
b.ろ過装置内のポリプを探す。ろ過装置の壁面、ろ材などをルーペ、顕微鏡で探す、ろ過装置内にスライドグラスをほうりこんでおき、1ヶ月後にポリプの付着をしらべる
c.水槽内を注意深く観察する


最後の手段 私の方法

確実に、というわけではありませんが、これが私の知っている唯一の方法なので…..

90センチの水槽をセットし、コンゴツメガエルを飼う
コンゴツメガエル(別名ヒメツメガエル)は250円くらい 6匹を購入
彼らは完全に水棲なので、水量は深くてよい
ろ過装置は上部ろ過、ろ材はセラミックろ材、サンゴ砂(一握り程度でよい)、プラスチックウールなど
温度は27度くらいに保つ(ヒーターはカバーし、カエルが火傷しないように)
餌として2日に一度、冷凍赤虫、カメ用の人工飼料等を与える
半年くらいで、卵をうみはじめるので、卵をピペットで拾って育てる
(水槽内に産卵箱をセットする。網状か、穴の空いてないものがベスト)
24時間でふ化、48時間後には餌も食べる
熱帯魚用のベビーフード、ゾウリムシなどを与える
すこし大きくなったら、ミジンコを採取してきて与える(ここでポリプが混入するかもしれない)
親にもちょっと与える(大概欲しそうな顔をしてねだる)
大きくなったオタマは、イトミミズも食べる(ポリプが混ざってたかもしれないが…)
ブラインシュリンプなども有効だが、水が汚れるので毎日半分水替え(親の水を使う)

これをくりかえして、気が付くと家中水槽だらけになり、カエルも500匹くらいになる
水の汚れも早いので、週に3回、半分ずつ水替えする(塩素中和だけした水道水を使う)

ポイントは、
薬品は絶対つかわないこと
ポリプを食べるような巻き貝を大量に混入させないこと(ある程度ならカエルが食べる)
セラミックろ材は交換、洗浄しないこと(ウールは洗ってもよい)

1年くらいして、ある日クラゲが大量発生し、びっくりする。


忘れてた!スタンダードな方法

失礼いたしました、クラゲの成体を探す、という手がありました。時期さえよければ目に見えないような小さいポリプなどを探すよりは簡単かと思います。
器具などの準備もとくに不要でしょう。夏の暑い日の日中、池などの風下側の水面を探してみて下さい。貸しボートなどある池ならちょうどいいとおもうのですが、いかがでしょうか。ただし、この方法でポリプを得るためには、オスメス両性のクラゲを見つけなければなりません。もし片方でも首尾よく捕まえられた方、どうかご一報ください。