タテジマイソギンチャク

学名 Diadumene lineata (Haliplanella lineataは最新ではない)

コップで飼うイソギンチャクシリーズの第三弾。

F-003タテジマイソギンチャク Sサイズ 1個体¥1,300(送料別)
F-013タテジマイソギンチャク Sサイズ 1個体+飼育セット¥2,800(送料別)
タテジマイソギンチャクSサイズ。
縮んだ時。小さいうちはまだ透明感があります。

潮だまりにいるヤツ

図鑑に必ず載っているような、海に行けば必ずどこかにいるような、そんなイソギンチャクです。

あまりにも普通種すぎて流通には乗らないのですが、たまたま入手した一匹のクローンが「気が向くと」砕片分離などして増殖してる分をおすそわけいたします。

もしよかったら、手元に置いて頂けましたら。

飼い方

特に特別な方法はありません。

丈夫なイソギンチャクなのでかなり苛酷な環境でも問題ないですが、せっかくなので甘やかして飼ってあげてください。

潮間帯の生き物なので海水が濃くなる方にも雨で薄くなることにも耐性を持ちます。干潮の時に定期的に海水から出てしまうような環境を好んで生息していますが飼育下では干潮を作ってやる必要はないようです。

餌問題

自然では小さ目の魚とかプランクトン的なものを食べているはずですが。

クラゲ飼育者であれば、迷わずブラインシュリンプを与えれば問題ありません。消化は良いし水も汚れないので。店主もそうしています。食べきるようなら毎回の換水をサボっても大丈夫。

イソギンチャク飼育用としては乾燥オキアミ(クリル)や固形飼料を水でふやかしてピンセットで与えるとか、観賞魚用のフレークタイプの飼料を水に沈めてピペットで吹き付ける、などが一般的でしょうか。

まだ知られていない、イソギンチャクにぴったりのご飯があって発見されるのを待っているのではと思います。犬猫用の半生タイプの飼料とかね。乳製品とかなのかも。

ゆっくりだけど、増える

縦分裂して、同サイズの2個体にわかれる分裂もするらしいのですが、うちでは足盤がちぎれる砕片分離で増えるだけのようです。

ちぎれたばかりの砕片は黒っぽい汚れのように見えますが、そのうちちいさなイソギンチャクになります。小さめといってもチギレイソギンチャクの大き目の個体ぐらいあるんですよ。

バリエーション

タテジマイソギンチャクは模様にバリエーションがあるのも楽しみの一つです。

野外観察では模様がないタイプとかはよく見かけますが、線が多いもの、太いもの、色が黄色のもの、触手の色に特徴があるものなど同一生息地でも複数タイプがあってちょっとコレクション欲をそそられます。

うちの子はごくスタンダードな、細目のオレンジ縞が12~16本ぐらい入るタイプです。

タテジマイソギンチャクについて

いろいろ調べたりするのにもちょうどいい種類です。

クローン同士で隣の別クローンを攻撃するとか、攻撃用の特別な触手(捕食も兼ねるのでキャッチ触手っていいます)を持つことがあるとか、二放射相称がスタンダードだけど左右対称の個体があるとか、海水の濃度耐性がすごいとか高温低温にも耐えるとか(潮間帯固着性生物あるある)どうも寿命がなくて永遠に生き続けるんじゃないかとか、日本含むアジア原産だけど世界中の沿岸に外来種として定着してるとか、ちょっと調べるだけで知りたいと思う以上の情報があつまるのはスタンダードな種のいいところです。

怪しい情報(褐虫藻を持っていて光合成するとか)もネットではあるみたいなので要注意ですがそんなことも楽しんでいただけたら。

剥がすのは大変

もしこの商品でタテジマイソギンチャクに興味を持っていただいて、自分でもいつか野外採集してみようかな、と思っていただけたなら。

少し大きく育ったイソギンチャクは無理にはがそうとすると体側から大量の槍糸と呼ばれる、刺胞がいっぱいの白い糸状の器官を放出させて抵抗します。見ているだけでちょっと痛々しい。

岩などの、とくに隙間に棲みついている個体を選んで取ろうとする場合はマンドラゴラ引き抜くぐらいの準備と覚悟です。

それから持ち帰るときもご注意を。飼育個体なら輸送前の絶食をするのですが、野生個体はそんなことしていないので、直前に食べたものを吐き出しちゃうことがあることを想定に入れてください。

漁業権が設定されているような種ではありませんが、地域によっては特定のイソギンチャクが保護の対象となっていたり、国立公園の特別保護地区のように一切に動植物採集が禁止になっている場所があることにも注意してください。忘れがちですが、磯遊びでは石ころひっくり返したままにするのも重大なタブーです。

Sサイズをお送りします

というわけで、あえてできるだけちっちゃいのを選んでお送りします。

到着時にたいてい容器に付着してしまっているので、無理にはがそうとしないでください!容器をカッターなどで半分に切って、そのまま海水の中にイソギンチャクが浸るように放置しておけばそのうち歩いて出てきます。

F-003タテジマイソギンチャク Sサイズ 1個体¥1,300(送料別)
F-013タテジマイソギンチャク Sサイズ 1個体+飼育セット¥2,800(送料別)

飼育セットはいつものとおりです。

  • 観察用シャーレ φ90mm
  • ミニシャーレ φ30mm
  • ブラインシュリンプの卵(ポリプの餌)
  • ブラインシュリンプ用スプーン
  • ピペット
  • ミニピペット
  • 飼育用海水(500cc、すぐ使えます)
  • 人工海水の素(水換用500cc分x2)
  • 塩素中和剤(水道水のカルキ抜き)

クラゲとポリプの販売サイトです。