愛知県産ヒドラ

愛知県産ヒドラ
ヒドラ、愛知県産

採集地が分かっているヒドラ

お待たせしました。

野生個体のヒドラを飼い慣らす、っていうのをずっと挑戦しては失敗していたのですが、今回初めて安定しました。(採集地は別の場所。)遠い道のりでしたよ。

販売するのは採集個体のクローンです。

H-005 愛知県産ヒドラ (約3個体 )生体のみ¥1,550(送料別)
H-025 愛知県産ヒドラ (約3個体 )+飼育セット¥2,550(送料別)

いままでのと同じ種?

いままで販売していた水槽由来のヒドラと、見た目や生態から同種のような気がします。

多分チクビヒドラHydra vulgarisHydra magnipapillataは シノニム に降格)じゃないかと思いますが、ぜんぜん確証はありません。

見た目的にはほぼ同じなので混ぜたらもう絶対に区別がつきません。

需要があるかどうか不明ですが。研究用としては出自がわからない(つまりうちの子たちの大部分みたいに、水槽に混入してきたポリプとかヒドラたちみたいに)個体だといろいろ都合が悪いらしいのです。

公費で購入される研究者の皆様や、若き科学者の卵の子供たちに買い与えるのに選んでいただければと存じます。

捕まえてきたばかりのヒドラの色って

その採集地で沈殿しているデトリタスと同じ色をしています。石や水草に積もっているようなどろどろのアレです。保護色というよりは食べているものの色が同じということでしょうけれど、ヒドラって浮遊状態のデトリタス自体を口に入れている可能性もありますね。

飼育下では効率の良さから動物性プランクトンだけを与えていますが、もっと積極的に水中のデトリタスを拾い食いしているのかもしれませんね。

ヒドラを洗浄しろ!

重要な工程です。ヒドラ・ロンダリング。

捕まえてきたままのヒドラは寄生的な微生物を連れてきてしまう場合があるのでここで検疫を行う必要があるのです。

主に想定しているのはヒドラアメーバHydraamoeba hydroxenaです。はっきり認識したことはないのですが、「無脊椎動物採集・飼育・実験法 (改訂)佐藤隼夫/伊藤猛夫 北隆館(1980/03)」で初めて知ったときは以前に出会っていた事象はこれだった!と腑に落ちたことがありまして、以後この本に載っていた対処法を飼育中のヒドラに定期的に施すようになりました。

方法としては10倍に薄めた海水にヒドラを浸し、アメーバがヒドラから離れたらヒドラを引き上げるという極めて簡単なもの。

検疫中のヒドラには餌を与えるついでに毎日実施します。

このほかにヒドラを弱らせる原生動物として、

ヒドラコナミドリムシChlamydomonas hydrae

ツリコディナTrichodina pediculus

ケロナKerona polyporum

ヨロイミズケムシColeps hirtus

が登場します。みんな出会ってみたい気もするけど、うちには持ち込みたくない。

単細胞の原生動物ではないけれど、チョウヅメヒメウズムシ Microstomum lineare もヒドラを捕食して、かつ盗刺胞もする生物として挙げられています。

高温側で有性生殖

温度が高くなったときに有性生殖に入り、その後も何事もなかったように無性生殖に戻るタイプでした。おそらくすべて(クローンだからですが)オス個体です。

H-003のヒドラに比べるとちょっと有性生殖に入る頻度が低い(おそらくトリガー水温が高い、28℃以上?)ように感じています。

無性生殖に戻るといっても、有性生殖中はそちら側にエネルギーをとられてしまうので「純粋にヒドラを増やす」にはちょうどいい温度をできるだけ保つ必要があるのです。このヒドラの場合は20~25℃ぐらいかな。

飼いやすい?

ブラインシュリンプで飼育するならばかなり飼いやすいヒドラです。

有性生殖を観察する目的でなければいい株だと思います。愛知県(特に名古屋市)夏は気温が高くて耐えるようになっているのかと勝手に推測しています。

ヒドラ飼ったことがある方は浅い水深でヒドラ飼うのが難しい場合があるのを経験していると思いますが、こいつらはギリギリ シャーレ でも飼育できそうです。

ヒドラって、容器の側面や底以外にも表面張力で水面の下にも「付着」するので、ブラインシュリンプみたいな餌を与えるときは水深が浅いほうが無駄がなくて都合がよい、ということもありまして、このあたり説明しにくいですが飼育経験があるお客様にだけ通じる「あるある」ではないでしょうか。

ヒドラ 愛知県産
ヒドラ 愛知県産

販売はいつもどおり

いつものお約束ですが、飼いきれなくなったとしても川や池に逃がしたり、逃亡の可能性のある野外のビオトープで飼育するのは絶対にやめてくださいね。お住まいが愛知県内だったとしても。

H-005 愛知県産ヒドラ (約3個体 )生体のみ¥1,550(送料別)
H-025 愛知県産ヒドラ (約3個体 )+飼育セット¥2,550(送料別)

H-023のヒドラ用飼育セットの生体以外の内容は以下の通り。


・ブラインシュリンプの卵(ヒドラの餌)
・ブラインシュリンプ用スプーン
・ピペット
・ミニピペット
・シャーレ
・ミニシャーレ
・塩素中和剤(水道水のカルキ抜き)

ちょっと多めに必要な学校向けのヒドラとしてこの株を出荷する場合があります。が、同時に他の株のクローンを混ぜて出荷することはありません。

E-003ヒドラ学校用20個体以上¥2,100(送料別)

クラゲとポリプの販売サイトです。